緩やかにカーブする屋根で覆われた家族3人のための家。
クライアントは広い庭と、庭と繋がった開放的な空間、基本的な諸室のほか、将来の仕事と趣味のための防音室を希望された。
南側からアプローチする旗竿状敷地の奥のゆったりとした広さがある敷地に対して、東西に長いほぼ平屋の建物を南側を空けるようにシンプルに配置。
南に向かって下がる片流れ屋根の軒先を凹状にカーブさせることで、庭から見上げる空をさらに広く感じられるような建物形状とした。
室内はカーブする屋根を一つの地形として捉えるようにして、部屋を配置している。
北側の天井高は3.5mの一定の高さだが、カーブする南側の天井高は2.7m〜3.24mと変化する。
カーブの底となり天井高の変化を最も感じられる中央にはLDKを配置。
天井が高い東端には細長い主寝室とし、高さを強調した空間としている。
同様に天井の高い西端は、防音室を収納スペースの納戸とともに半地下に埋め、その上部を将来の子供室としている。
平面的にはシンプルなワンルームでも天井高の変化とスペースの配置の仕方によって、それぞれの居場所に変化が生まれるような計画となっている。