待合・診察室・処置室・検査室など一般的な内科診療所の諸室に加え、
睡眠時無呼吸症候群のための入院検査室やモニター室など、通常に比べ多くの諸室の設置が要求された。
ただ必ずそのときどきで使用しない部屋が発生するため、単に必要諸室を並べていくだけでは、
クリニックで働く人・患者さんの双方にとって少し不気味とも言える奥行き感を生み出してまうのではないかと感じた。
そこで建物中央に中庭をつくり、そのまわりに回廊型の廊下を設け更にそのまわりに諸室を配置し、
建物外周から中庭に向けて高くなっていく斜め天井として計画とした。
廊下と諸室との間の壁の上部はガラスとしているので、昼間は外の光が諸室を通して天井面にリフレクトしながら入り、
夜は使用している部屋の灯りが廊下にもれる。
クリニック全体が常になにかしらの空気がつながっているような計画としている。