文京区の住宅地の旗竿敷地に建つ住宅。
整形地部分だけではクライアントの要望する広さが確保できないため、細長い竿の部分にも建物を拡張する計画としている。
旗部は半地下を含む3層としてLDKや寝室などの居室を、竿部は2層として下部にエントランス上部に水廻りを配している。
これら5つのスペースは半階ずつずれる構成となっており、その接合部は吹抜けを介する階段がある。
木造として構造的に難しい構成ではあるが、スチール階段の一部に水平力を負担させることや、竿部の床を鉄骨で補強し剛性を高めることで成立させている。
それぞれのスペースには、場所に合わせて異なる天井高や窓を与えることで、周囲を建物で囲まれた敷地でありながら多様な光の状態を生み出すことができている。
半透明のガラスで囲まれたエントランスには常に光が満ち、夜は空間自体が街に対して行燈のような存在となるようにしている。